生きる意味を探し続けた文房具。
機械的に紙に穴を開け続ける人生(モノ生というべきか)に飽きていた。
いのち折りにより、オリガミに命を吹き込むことを好ましく思っていなかったが、文房具である自分にその想いを伝える手段はなかった。
周りが持っているものを欲しがる性質で、相手を蹴落として我が物にすることで優越感に浸る。
DJキノピオのことも下僕としか思っておらず、自分のリクエストに応じられない彼に何度も蹴りを入れている。
DJは、もういっそ穴を開けてもらって楽になったほうがいいのかも知れない、というところまで追い込まれていたが、パンチはDJに穴を開ける気などなかった。
どんな曲でもかかっていれば思考がそれに支配されて、ハイになれるからだ。
ヤケスナ砂漠へ訪れた時は、神の一部として崇められていた太陽を妬ましく思い、穴を開けた。
まさかこれ一つで世界を照らしているとは思わず、一瞬で夜になった時は動揺を見せた。
ムーチョサンドリアのネオン光は嫌いじゃない。
オリガミ職人のことも、ヘタレで情けないヤツと思っていたが、
ことオリガミのことになると作品ができあがるまで一心不乱に制作に取り掛かるため、その姿勢だけは少し尊敬していた。
食うことも寝ることもしないで作業していることもあるため、多少心配する気持ちもあったが。
それとも彼は何も食べなくても生きていけるのだろうかと思っていたが全然そんなことはなかった。
オリー王もといホッチキスによってたまたま肉体を与えられたものの、
オリガミ職人が封印され、オリーに加えてその妹のオリビアまで生まれてしまっては後の祭りだ。
生まれてから死ぬまで、自分が誕生したワケを知ることはなかった。
それを誤魔化すように、生涯は体を動かして踊り続けていたのだが、これがうまくはまったようで、踊っている間は思考も停止して楽なのもあり、一つと趣味となっていた。
悪魔のような凄惨さを持つ虐殺者。その場にある柄の長いものを適当に拾って武器にする。
敵の体に穴を開けるその攻撃は、刃物のように鋭く、防御を無視して突き刺してくる。
彼女の凶暴さと非情な攻撃は、どの舞台でも恐れられる存在である。
冷酷な死霊使い。捕らえて奪った敵の魂を体内に封印する力を持つ。
死霊を支配下に置いてフィールドを作ることで戦闘を有利に進める。
キノピオたちの魂を大量に吸った時は体の中で話し声がうるさかったので、さっさとDJにアガる曲をかけてもらって無心で踊り散らしたかった。